Philosophy 設計理念

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寺山建築工房の設計理念

  1. 1 「安全で安心、快適、美しい、持続可能性」は住宅の基本です
  2. 2 複雑でさまざまな住まいの諸要素を建築を通してまとめ、シンプルな住宅をつくります
  3. 3 「豊かな暮らし」があり、「四季を通して快適」な住宅をつくります
  4. 4 いつまでも心地よい住まいであることを考えながら住宅をつくります
  5. 5 新しい考え方、新しい技術へも目を向けながら住宅をつくります

Philosophy1 「安全で安心、快適、美しい、持続可能性」は住宅の基本です

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(1)安全で安心
安全」とは、人と建物に損害がないと客観的に判断されること。「安心」とは、予測している状況と大きく異なる状況にはならないと主観的に信じることです。住宅は住む人にとって信頼でき、安全で安心であることが基本です。

(2)快適
人の五感は繊細です。日々の暮らしを心地よいものにするために、住宅は快適でなくてはなりません。快適な住まいをつくるには、地域の風土や周辺環境を読み取り、住宅の設計に生かすことが基本です。もちろん、材料の素材感や工業製品の質も快適さには大切です。空間の大きさや組み合わせ方、視線の広がり方によっても快適さが異なります。さらに、フレッシュな空気感を保つことと音環境の良さも、快適さの重要な要素といえます。

(3)美しい
住宅の美しさは、「調和のとれたバランスの良さ」「彫刻的な美しさ」などと表現されたりします。しかし「形がきれい」なだけでは、本来の「美しい」とはいえないでしょう。人々の暮らしが感じられることが美しい住宅であり、愛着の持てる住宅になると考えています。

(4)持続可能性
日本経済の高度成長と共に住宅の床面積は広がり、設備の性能もよくなりましたが、次世代へ住み続けられる住宅が少ないのが現状です。これからは、地球環境の視点からも、住宅のスクラップアンドビルドを見直し、長く住み続けられる住宅が求められます。豊かな生活を送ることのできる、住み心地のよい住まいをつくることが、持続可能性へとつながります。

Philosophy2 複雑でさまざまな住まいの諸要素を建築を通してまとめ、シンプルな住宅をつくります

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 本来、住宅はその土地で得られる材料や技術でつくられていました。今でいう「環境共生的」な住宅です。そして、そこには、風土に即した住まい方があったと思います。しかし、技術の発達により、住宅はしだいに環境共生的ではなくなっていきました。また、ライフスタイルの変化と多様化により、現在ではさまざまな住宅が模索されています。

 豊かで快適な毎日を過ごせる住まい、そして永く住み続けられる住まいとは、暮らしの変化にも柔軟に対応できる「シンプルな住宅」だと考えています。住宅に求められる複雑でさまざまな要素を、建築環境学と人間工学の考え方を通してすっきりとまとめます。

Philosophy3 「豊かな暮らし」があり、「四季を通して快適」な住宅をつくります

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 日本の住宅は自然と共にありました。白木でつくられた住宅の屋根には瓦屋根が似合います。また、深い軒は夏の強い日差しを避け、淡い光の中から日本独特の文化を作り出してきました。その文化は谷崎潤一郎の著書『陰影礼賛』にまとめられています。今日的な視点で、敷地内の自然を取り込むことに「豊かな暮らし」があると思います。

 また、日本は、高温の夏から寒い冬まであり、1年の寒暖差が大きい地域です。四季を通して快適な住宅をつくるためには、設備機械に頼るだけではなく、風土を考え、良い材料を生かすことが大切です。そして、これからは住宅の性能を数値的に確認することも重要です。

Philosophy4 いつまでも心地よい住まいであることを考えながら住宅をつくります

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 住宅の完成とはいつでしょうか。住宅は一度完成して、住み始めてから新たな「家づくり」がスタートします。そして住宅は年々劣化します。住まいに目を配りながらメンテナンスをすることで風合いが良くなる場合と、そのたびに新築時に戻るようになる場合があります。健全で美しい住宅を長く保つにはメンテナンスが欠かせません。さらに、年月と共に風合が良くなり、人に優しい呼吸をする素材を使うことが大切です。良い素材を組み合わせることで、いつまでも心地よい住まいをつくります。

Philosophy5 新しい考え方、新しい技術へも目を向けながら住宅をつくります

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 時代の移り変わりと共に新しい考え方や新しい技術が生まれています。たとえば、冷暖房設備を考える場合、今までのように空気を暖めたり冷やしたりするタイプでは、エネルギー消費量が大きくなりがちです。そこで、遠赤外線による輻射冷暖房を検討します。端的にいいますと、遠赤外線は光です。光は光速で飛び交い、建物全体を冷やしたり暖めたりすることができるので、エネルギーの消費量をおさえつつ、家の中を一年の中でいちばん快適な季節にすることができます。

このように、新しい考え方、新しい技術へも目を向けています。十分に検証されたものであれば、積極的に取り入れて、一歩先のことを考えながら住宅をつくります。

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