典型的な入母屋造りの住宅と老朽化している納屋との間に計画された住宅です。将来納屋の位置に増築も可能な工夫をしています。周辺には畑や交通量の多い首都高速道路、及びトラックが行き交う大規模な倉庫もあり、窓を開け放した生活は想定できません。気密性能を高めて湿度交換をしない顕熱型熱交換型換気扇によりフィルターを通して外気を取り入れています。このために室内側を正圧にすることが可能で、窓を開けても外気が即、入るようなことはありません。
また、断熱性能は床面と天井面の不快な温度差が生じないように設定しています。南側に納屋があるために西向きの家になりますが、快適な暮らしになるように、1.5mの庇の出と外付けブラインドにより、暑く眩しい西陽を防いでいます。外付けブラインドは外部から見るほど室内の明るさは損なわれず、常時ブラインドを下げたままの生活も可能です。
室内の仕上げは床に厚さ30ミリの杉フローリング貼り、壁は左官仕上げとし、天井は湿度を透す環境型紙クロス貼りです。各所に使われた杉材は、源平(赤味と白味が目立つ)を低減させるように白系の天然塗料仕上げとしています。
- 場所
- 埼玉県三郷市
- 用途
- 戸建住宅
- 種別
- 新築
- 構造
- W造平屋建
- 敷地
- 256㎡(主屋の敷地は含まず)
- 規模
- 55㎡
- 竣工
- 2020年5月