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ベトナム旅行記(2) 2019.06

フランス統治下の建物への影響

ハノイの街もハロン湾も建物は全て鉄筋コンクリート造で壁は地元の土で作った煉瓦積みに着色モルタルと縦長の木製窓とで茶色の瓦はまさにヨーロッパ型で3階建の幅が狭く奥行きが深い建物。東南アジアで唯一高床式がないと聞いていて、高温多湿の国がなぜ?と思っていた。ハノイ市外にある大聖堂や古いが上品で格式のあるソフィテルレジェンドメトロポールハノイホテルや今回は見れなかったがオペラハウスなどヨーロッパの本格的な建築がある。やはり、1884年から1945年まで続いたフランス統治の影響は大きい。その間に木造技術も途絶えたのか、現在新築中の住宅も鉄筋コンクリート造。とは言っても、その地域に合わせた工夫はいくつか見える。小さな中庭を配したり、屋上にも屋根を掛け日差しを遮り、階段室の最上部にはベンチレーターを取り付け積極的に空気を動かす工夫をしている。旅人の我々は汗を拭き拭きだが地元の人のそのような光景は見当たらない。確かに高温多湿だが空気が動くだけで体感温度が変わるのがわかる。それでも。室内は暑いのか、夜になると路上に椅子を出して談笑している人が多い。昔の日本の縁台で涼む光景を思い出す。

クーラーはまだまだ普及していない。でもそれは幸いかもしれない。断熱性能が低く壁の多い建物に安易にクーラーを取り付けるとカビなどで大変になるのではないだろうか。夜、ホテルのクーラーの効いた部屋の窓のガラスにはびっしりと結露している。それも内側にではなく外側に結露している。湿度が日本と比べてかなり高いことが分かる。

バージョン 2

ハノイの屋根

バージョン 2

屋上テラスと換気付きトップライト

家電と車

文化を変革するのは電化製品!最初に娯楽のテレビが普及するのは日本と同じ。

冷蔵庫が無いから、市民は毎日午前中に市場へ買い出しに行く。市場ではあるゆる部位の肉が売られていて、きちんと肉をさばかないと臭くなるのですぐ分かるそうだ。冷蔵庫がないのでごまかしが効かないのは考え深い話。各家庭に冷蔵庫が普及すると市場が成り立たなくなると、後でガイドから聞くまでは考えもしなかったこと。朝の市場でその日の収穫をさばく活気は、旅人にとっても地元を楽しめる場所。見るだけでも楽しく、新鮮で美味しいフルーツを地元の人とコミュニケーションを取りながら買うときに新しい発見があるのでなお楽しい。

ちなみに、ベトナムの電気代はかなり安いとのこと。1kw/h当たり7.8円は日本と比べると1/3以下だ。2016年11月にベトナム政府は原発建設中止を決議している。良いことだ。

空港と街から空港へ続く立派な道路はどちらも日本の海外援助の賜物。バスの中でのガイドは日本の建設会社が造ったとの説明。地元の技術だけではまだまだ造れないのだろうか?数年前にハノイを訪れたことがある友人は行き交うバイクの量がかなり減ったとのこと。バイクで溢れた道路を渡るにはちょっとコツがいる。途中で止まらず歩くこと。バイクも人の動きを予測して走っているので人が止まるとかえって危ない。クラクションは車やバイクの意思疎通を図る手段!道路は賑やか!車が通行できない大通りが存在するのにはちょっと驚き!ガソリン代 は先進国とおなじ138円/リットルなので庶民はなかなか車までは手が届かないのか、走っている車のほとんどは、1000ccの小型車でよく磨かれていてピカピカで綺麗。ヨーロッパと比べて日本の車も綺麗に手入れされていると思っていたけれどベトナムには負けてしまう。

2-2肉市場

食肉市場

バージョン 2

ハノイのバイク専用道路
ベトナム旅行記(3)

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